初めてボートを買う方、中古ボートを初めてのボートにしようと考えている方へ、はじめてのボート購入が失敗にならないよう、「購入先」「購入の仕方」をまとめてみました。
ボートは中古とはいえ高額な商品です、あなたの中古艇選びの参考にして下さい。
中古艇を購入するのには、大きな決断が必要です。自動車の購入と違って、艇の状態と価格とを比較判断しにくいのではないでしょうか。中古艇は現状渡しなどと言われると、さらに不安が募ります。
ボートは、人生に大きな楽しみを与えてくれるスポーツです。不安を少なくするために、以下の項目をご参考頂き、是非この素晴らしい世界へ、お入りください。
この記事の目次
自分の乗り方、海域を考える
・釣り
・ウェイクボード
・クルージング
大きなボートはキャビンが広く、装備も充実させることができます。大きな邸宅と同様に、大きな満足を与えてくれます。しかし小型のヨットでも、用途にさえマッチしていれば、十分快適に楽しむことができます。20フィート程度のボートでも。
マリーナの近くで、軽いクルージングや釣りを知人と楽しむのか、
家族や友人大勢と長時間のクルージングやボート泊などを楽しむのか。
無人島などに乗り上げ、キャンプやバーベキューを楽しむのか。
それぞれに適した性格のボートがあります。
■まず始めてみる最初のボート
誰もが大きなボートに憧れます。ただ、大きなボートをご希望の場合も、まずは用途に十分な大きさの小さめのボートから始めてみてはどうでしょう。ボートという趣味は長年続く場合がほとんどです。初めのボートで終わることはまずありません。知識と経験が増え、自分のスキルが上がると、目的や目標もレベルアップし、自然と、本当に必要な大きさや性格、機能などが明確になります。そして2隻目、3隻目となるにつれ、一層面白さが増すのがボートという遊びなのです。
したがって、初めのボート選びに完璧を望んで、選択に迷い、時間を費やすのはもったいないことではないでしょうか。まず買ってみる、どんどん乗って、良いところ、気に入らないところ、本当に自分がボートでやりたいことを見つけて行けば良いと思います。
■中古ボートの価格について
ボートは車と同じく、年式や人気によって金額の相場が変わりますが、
新艇時の価格が1000万ほどのボートでも15〜20年落ちの物であれば
200〜300万円という手ごろな値段で手に入れる事も可能です。
ボートは車と違い、機械部分が少ないですから、故障の心配という点では
車の中古ほどチェック項目はなく、エンジンや駆動部分さえしっかりしていれば
年式に関係無く購入できるという点はあるかもしれません。
しかし、ボートは海の上で故障すると状況によっては命に関わる事故に繋がりますので
初心者のうちは値段だけで判断せず、安心して購入できる方法を選ぶべきでしょう。
事故の恐れという点だけでなく、せっかく相場よりも安く購入出来たと思ったら
購入直後にエンジンや駆動系の故障による修理費が100〜200万が必要となり、
結局、相場通りの値段かそれ以上の金額を支払う事になったという話も少なくありません。
また、その修理費が捻出できれば良いですが、中古のボートを購入するという事は
予算的な余裕のない場合がほとんどでしょうから、購入後に100万円以上の
修理費が発生してしまうと、修理自体を諦めなければならないという状況もありえます。
そうなるとせっかく購入したボートに乗る事もできず、
結局手放す事になり、その時には故障しているボートという事で
捨て値で手放さなければならないという話も実際にあります。
海上で使用する船は、陸上で使用する車とは老朽の箇所や消耗度でかなりの相違点が見られます。
艇体部分は波の衝撃によるクラック(ひび割れ)、機関部分は過負荷によるオーバーヒート、プロペラやドライブ等の推進機関部の腐食。電装部分は塩害による腐食など、
ボート経験のない方にとっては予想もしない部分が痛んでいる事もあります。
これらを自分の目で判断できない、または相談できる人がいない場合には
金額よりも安心を優先して購入される事をお勧め致します。
■中古ボート価格
中古艇価格の表示は、簡単には整備済み価格と現状渡し価格とに分類できます。
整備済み価格とは、一般的に業者が修理やメンテナンスを施し、これに利益を上乗せ、
ある程度、保証的なものを反映しているために高めの金額となります。
現状渡し価格とは文字通り現状であるがゆえに、表示価格は安めの設定となりますが、
不具合部分は購入後、買い手側によって修理再生を必要とします。
■購入先
中古ボートの購入先としては4つの系統が考えられます
■メーカー系列の販売業者
販売業者の多くは、ヤマハ、ヤンマー、日産、スズキなどメーカーと新艇の専売契約を結んでいる関係で、そこで扱われる中古艇もおのずと同ブランドが大多数を占めます。
メーカーの指導などもありメンテナンスや修理に必要なマニュアルや
部品の供給も十分でスムースなので購入先としては最も安心感があります。
店舗、修理工場等の施設を所有しており、自社所有物件の整備済み渡しが基本である為、多少高めの価格設定となります。
■一般の販売業者
各メーカーとの間に専売契約を結んでおらず、本業は保管業(マリーナ運営)や修理業で、中古艇販売を副業的に行っている関係で販売量は少ない。
最近民間のマリーナでは艇の販売と保管料金をセットにする事により
お得感を打出している所などもあるので、そこで保管を希望する場合には
購入先としてのメリットは大きい。
ただし、メンテナンスや修理などの体制をよく確認しておく必要がある。
■委託・仲介専門業者
ボート雑誌やネット上でお馴染みの、仲介を専門とする業者で、
多くは自社の展示場や整備工場は持たず、オーナーからの依頼により、
基本的に現状渡しで売りさばく。
修理やメンテナンス、艤装関連を依頼した場合には関連・提携業者へ下請けに
出す為、中間マージンなどを取られるために費用は高額になりがちで
しかも直接業者とのやりとりが行えないため仕上がりに不安感がつきまとう。
このような業者を経由して購入する場合は、将来地元でメンテナンスのお世話になる
業者を介しての商談をお勧めします。 また、仲介販売の場合、基本的に購入後の
クレームは前オーナーとの直接交渉となりますので、それなりのリスクを
覚悟する必要があります。
■個人売買
インターネットオークションなどが主な媒体で、個人から個人への譲渡と、
文字通り業者を通さない個人売買。
価格的には業者の中間マージンを一切必要としないため
一般的には最もお買い得となるケースが多い購入方法です。
しかし、低価格なボートならイチかバチかの購入も良いでしょうが、
高額なボートともなるとプロ級の査定知識がないと危険な取引となります。
また、譲渡時の名義変更など法的手続きには細心の注意が必要となりますので
よほどの知識や経験を持たない場合にはお勧めできない購入方法です。
以上、中古艇選びの基準は個人の経験や価値観、予算などによって様々ですが、
事故が命に直結する乗り物ですから、まずは安心を第一に、
その他の条件は後からという考えが良いのではないでしょうか。
使用するロケーションや使用目的、係留場所、使用頻度、
維持費や管理費などを含め、購入予算等をシュミレーションする時間は
とても楽しい物だと思います。
当サイトが理想のボートに出会えるキッカケになれば幸いです。